LINE経由売上向上

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「ソーシャルPLUS」LINEログイン 導入事例インタビュー

特別な施策を打たなくても数字が伸びる。メガネスーパー川添氏が語るLINE活用の秘訣。

株式会社メガネスーパー
https://www.meganesuper.co.jp/

株式会社ビジョナリーホールディングスは、メガネスーパーやメガネハウスなどのメガネ・コンタクトレンズ・補聴器をメインとした小売業をはじめ、「アイケア」を軸にしたB2C事業とB2B事業を展開しています。お客様の「見える」を実現していくために、「アイケア」にまつわるモノやサービスを含めたソリューションを提供していくことで、企業成長と社会貢献の両方を叶えることを目指しています。

メガネスーパー公式通販サイトでは、コンタクトレンズ・カラーコンタクトレンズ・眼鏡・ケア用品など豊富な商品を取り揃えています。また、LINEログインや、3回の遷移かつログイン入力のみで再注文が完了する「ショートカット注文」や、即日発送、コンタクト定期便、コンビニ後払い、Amazon Payを利用した決済など、サービスを便利にご利用いただけるような仕組みも包括的に充実させています。

ソーシャルPLUSを利用してLINEログイン・自動友だち追加機能を導入いただいてから2年

その後の成果について、株式会社ビジョナリーホールディングス 執行役員
デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長の川添隆様にお話を伺いました。

この記事のポイント

LINEログイン導入で、友だち数・ID連携数・LINE経由売上が継続的に向上。「特別な施策を打たなくても良い」のがソーシャルPLUSの強み。


― 第2回インタビュー※1 にご協力いただき、ありがとうございます!
メガネスーパーでは2017年8月頃から、ソーシャルPLUSを利用してLINEログインをご活用いただいていますよね。その後効果についてはいかがでしょうか。


ソーシャルPLUSを利用してLINEログインを導入して良かったところは、LINEに関して何か特別な施策を打たなくても、自然に数字が伸びていくことですね。

導入からおよそ2年が経ちましたが、LINE経由の売上は5.1倍※2 まで伸び、今でも継続的に伸び続けています。

特に増税直前の2019年9月はかけこみ特需がありましたが、その前に関しても有効友だち数※3 ・ID連携数がそれぞれ大きく伸びました。有効友だち数の伸びは、増税直前を差し引いた2019年6~8月の3ヶ月平均で(LINEログイン導入前の3ヶ月と比較して)およそ1600%となっています。

有効友だちの中でID連携をしているユーザーの割合も74%まで上昇※4 しましたし、今後のLINE公式アカウント運用で重要になってくる「セグメント配信」に向けた準備も着々と進んでいる状況です。


川添様(株式会社ビジョナリーホールディングス)

― どの数字も素晴らしい伸びを見せていますよね!本当に特別な施策は行っていないのですか…?


はい。もちろん定期的にメッセージ配信は行っていますが、本当にそれくらいです。

配信するメッセージとしては、LINEを通じてもっと便利にサービスを利用していただけるようなご案内や期間限定のお得情報などをお送りしています。


LINE公式アカウント「メガネスーパー公式通販サイト」でのメッセージ配信例
LINE公式アカウント「メガネスーパー公式通販サイト」でのメッセージ配信例

最近になってLINEログイン・ID連携によるインセンティブキャンペーンも実施し始め、さらに成長角度が上がりました。

メガネスーパーのLINE友だち数と有効友だち数の推移グラフ
友だち数(青)と有効友だち数(オレンジ)の推移

導入当初はLINEログインを促すメッセージの配信もしていなかったのですが、それでも自然とLINE経由売上額を筆頭に数値が伸びていました

あまりに伸びていくので、「ちゃんと注力したらもっと伸びるのでは」ということで、最近になってLINEログイン利用にインセンティブを付与する施策も始めたという状況です。


― なるほど。この数字は、メガネスーパーのLINE公式アカウント(旧LINE@)を通じたサービス利用を、お客様に「便利だ」と感じていただけている証拠とも言えそうですね。


そうですね。LINEログインをはじめとした一連の施策は、サイトに来ていただいてからの施策なので、ログインのわずらわしさの解消や購入導線の簡略化に効くものだと思っています。

もちろん、リピーターのお客様により効果的ですが、直近でもLINE経由の注文のうち約15%は新規注文です。

メガネスーパー公式通販サイトを認知していただいたお客様に「便利さ」を提供し、継続的な関係を築いていくという目的の中で、LINEログインを利用した施策がとても大きな効果を発揮しています。

※1 2017年11月に第1回インタビューを実施。

詳細はこちら:『LINEログインと自動友だち追加機能の導入で、LINE@アカウントの有効友だち数は約8倍に。』
※2 LINEログイン導入前の3ヶ月と、直近3か月のLINE経由平均売上を比較。
※3 友だち数からブロック数を差し引いた数。
※4 前回インタビュー時点(2017年11月)でのID連携率は12%程度。


LINEログインでリピート率を大きく改善!
「ちょっと買いやすい」体験が差を生む時代に。


― メガネスーパーではLINEを活用した様々な施策を実施されていますが、なぜこうしたLINE活用に注力されているのでしょうか。


それはシンプルに、LINEは年齢・性別関係なく誰でも利用するコミュニケーションプラットフォームであることと、前職で私が活用して成果を出していたことがスタートです。
現在は約330のアカウントがありますが、それぞれ役割があります。APIが登場して以降は、アイデアを実現しやすいプラットフォームという位置づけであるとも感じています。

LINEログインは、ログインにまつわる便利さがあると捉えていますが、私たちメガネスーパー公式通販サイトのメイン商材であるコンタクトレンズは、高度管理医療機器でありながら消耗品という側面があるので、買い物のわずらわしさがつきまとうと考えています。
そこで私たちは、「ちょっと買いやすい」を増やしていくことで、結果的に独自性につながると考えています。


― 「ちょっと買いやすい」体験ですか。具体的にはどのようなものでしょう?


そもそも「ECでの買い物」という行為の中で、商品を選び終わった後の流れって楽しくないものだと思うんですよね。配送先情報・支払いに関する情報の入力とか、そういう諸々の手間って、無ければ無いほど良いものなのではないかな、と。

特に購入する物が消耗品の場合、「無くなったから買い足す」という作業に近い側面もあるのではないでしょうか。となると、「買い物」という行為自体がストレスにもなりかねないですよね。

そのため、3回の遷移かつ入力はログイン情報のみで再注文が完了する「ショートカット注文」を用意しています。さらに、LINEログイン・ID連携をしていただいているお客様であれば、よりカンタンに注文することが可能です。


メガネスーパー LINEからのショートカット注文イメージ
ショートカット注文の入口2パターン
リッチメニュー内「コンタクト カンタン注文」(左)か配信されるメッセージ(右)をタップすることで、手軽に注文することが出来る

LINEログイン・ID連携をしていただいているお客様であれば、

①リッチメニューやメッセージをタップ
②LINEログインした状態で、前回注文商品と支払い方法が選択された注文確認画面に遷移
③あとは注文確定ボタンを押すだけ

という手順で再購入が可能です。


― これは便利ですね!LINEログインとID連携、そして自動友だち追加機能がとても上手くハマっていそうです。


まさにその通りです。LINEログイン導入後、F2転換率からF3以降の転換率※5 に至るまで、全体的に改善されました。特にF2転換率(初回購入からのリピート率)は約25ポイントと、比較的大幅に数値が伸びています。※6

こうした数値改善につながったと考えられるポイントとしては、主に下記3点が挙げられると思います。

  1. ブラウザで注文する時にLINEログインを利用して会員登録・ID連携からLINE公式アカウントへの自動友だち追加まで自然な流れで行うことができ、LINE公式アカウント上でコミュニケーションをとれるお客様を増やせたこと
  2. 恐らくログインの簡略さから、ブロック率が減ったこと
  3. リピート購入の導線をぐっと簡略化することで、LINEを通じてよりストレスフリーにサービスを利用いただける環境になったこと


また、こうしたリッチメニューやメッセージ経由での「ショートカット注文」などの複数施策によってLINEログインをご利用されたお客様のリピート率が向上しただけでなく、LINEログインを利用されていない場合と比較すると「定期便」の加入率も2倍になりました。

もともとリピート性の高い商材ではあるものの、ツール導入やサービス開発のような工夫を積み重ねていくことが大切だなと改めて感じます。


※5 F2転換率とは、初回購入をした顧客のうち、2回目の購入に至った顧客の割合を表す指標のことです。「F」はFrequency(累計購入回数、購入頻度)の略称で、Fの後に続く数字は購入回数を表します。同様に、F3転換率は「2回購入した顧客が3回目の購入に至った割合のことを指します。
※6 2017年8月~10月の初注文会員を対象として、2019年12月まで追跡して比較。


ID連携率を高めておくことで、セグメント配信の費用対効果を改善。


― LINEといえば、2020年1月以降の新LINE公式アカウントへの強制サービス移行も話題ですね。通数課金制度が適用されることから、従来通りの一斉配信では費用対効果が合わなくなると言われています。


ソーシャルPLUSを利用してLINEログインを実装し、ID連携率を高めていけていたので、いざ通数課金に対応する際、既に「こうすればいいんじゃないか」という考えが手元にあってとても助かりました。一から対策を考えていたら大変だったと思います。

メガネスーパーでは、2019年4月頃からソーシャルPLUSのメッセージマネージャーを利用したセグメント配信も実施しています。今のところ、LINEログインでID連携をしている人かどうかというセグメントでメッセージを出し分けている状況です。


― お力になれているようで嬉しいです!セグメント配信の効果についてはいかがでしょうか。


社内で検証してみたのですが、費用対効果はやはり高いですね。

全配信を7回行なって得られる売上を100とした時、全配信を1回・セグメント配信を6回した時の成果がどうなるのかを比較・シミュレーションしてみました。
すると、売上としてはおよそ10:9と、約1割ほど減少する結果となりましたが、これらのメッセージ配信にかかる費用は約1/3に削減できる予定です。

この数字を鑑みても、通数課金になって以降、セグメント配信の費用対効果はとても高いといえるのではないでしょうか。


― 配信費用を抑えつつ、売上も担保できているんですね。ユーザー目線で考えてみても、セグメント配信でお知らせをする方が、より便利にサービスを利用し続けていただけそうです。


そうですね。企業にとっての通数課金対策と、ユーザーにとっての利便性向上が喧嘩しないのも、LINEログインを活用した施策の良いところだなと感じます。
今後もID連携率を高めながら、より良いサービス設計を目指していきたいところです。

メガネスーパーが見据えるLINE活用の未来。
中長期視点でシステム投資することが大切に。


― 今後LINE活用を本格化する企業も増えてくると思いますが、メガネスーパーでLINEを活用するにあたって大事にしていることは何でしょうか。


LINEだけに限った話ではありませんが、短期的な数字だけ見ていてもサービスは進化しないと考えています。目先のKPI達成ばかりを追っていると、お客様の課題解決につながるような新サービスの設計・ブラッシュアップといった次の一手が後手になっていってしまいます。改善の連続だけでは、成長が鈍くなってくるでしょう。

まずは定期的にお客様を少しでも理解することと、可能な範囲でお客様の声に応えながら「どういうサービスを提供すればお客様や自分たちの課題を解決できそうか」を考え、そのためのツールを含めたシステム投資に力を注ぐことが大切だと考えています。

企業の困りごととして「集客」の悩みは尽きませんが、それはどこの企業も同じでしょう。
ただし、特に広告に関しては、実施できる広告の種類がビジネスモデルに依存してしまい、「集客」はコントロールできない部分が出てきます。
一方で、サイトに来ていただいた後の「注文のスムーズさ」「お客様の課題に合わせた商品の見せ方」「ほしい商品を並べておくこと」等は完全にお店側の話で、こちらは自社でコントロール可能なはずですよね。

ECの場合は、MDや在庫のような商品周りが重要であるという大前提はありますが、お店としての伝え方やお客様の課題を解決できそうなサービス・販売方法を実現するためのシステム開発にはそれ相応の投資をすべきなのではないでしょうか。

「ユーザーをどう集めてくるか」にフォーカスする施策は、どうしても合う・合わないが出てくることも多いものですが、「ユーザー課題をどう解決するか」にフォーカスする施策は、比較的高い確率で投資に見合う成果を得ることができるはずです。

「ソーシャルPLUS」の導入もそのような考えのもとで実施したことです。
もちろん、新しい機能を開発・導入してみたものの、ただ運用が煩雑になっただけで成果が上がらなかった…ということもいくつも経験しています。それでも、そうしたチャレンジは続けていかないと成長はできないと思います。


― まさにその通りだと思います。これからのLINE活用にあたって、特に挑戦したいこと等はありますか。


LINEでのセグメント配信を強化していくうえで、もっと細かく切り分けて配信したいという思いはあります。

例えば、「コンタクトレンズの買い忘れ防止メッセージをいつ送るべきか?」という問に対する答えも、お客様によって様々です。商品は同じであっても、使用状況によって無くなる時期はバラけてしまったりもするので。
アンケート上では3ヶ月ごとに購入するお客様が一番多かったのですが、それを基とするなら、例えばご注文後3ヶ月近くまでは情報をお届けする情報量を減らし、3ヵ月後のご注文のタイミングで厚くお知らせを配信するようなことを、システマチックにできると良いなと感じます。

また、もう少しざっくりした話でいうと、「通常・定期」「新規・既存」という枠の中での出し分けもしていけると良さそうです。より一人一人のお客様が「欲しい」タイミングで、ドンピシャな情報をお渡しできるようになると良いですね。


川添様(株式会社ビジョナリーホールディングス)

― ありがとうございました!

※この事例の内容は、2019年12月に実施したインタビューに基づいて作成しました。
※事例の内容は掲載時点のものです。

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