ソーシャルログイン導入の現場から学ぶ、
導入時に押さえておきたいポイント

LINE、Apple、Yahoo! JAPAN、Google、Facebook、Twitterなど各プラットフォームのアカウント情報を利用して、サイトに簡単に会員登録・ログインができる機能である「ソーシャルログイン」。

ユーザーの利便性がアップすることはもちろん、離脱率の改善やCVR向上といったマーケティング視点でのメリットは理解しつつも、いざ実装となると開発面の対応コストが大きいことから検討を見送ってきたというケースも多くあるかと思います。
実際、弊社でも「ずっと検討しているんだけど、なかなか導入までのスピード感が上がらなくて…」という声をよくお聞きします。

今回は、ソーシャルログイン導入の段階で躓いてしまいがちなポイントとその解決方法、導入時に検討すべきポイントについて、350サイト以上のソーシャルログイン導入の支援を行ってきた弊社ソーシャルPLUSならではの等身大のお話をご紹介できればと思います。


目次

1.ソーシャルログインを導入する方法

ソーシャルログインは、ユーザーのデータを外部から安全に利用するための仕組みであるOAuthを利用し、各プラットフォームが提供するAPIを実行することによって利用できるようになります。

ソーシャルログインを導入するための手段としては、大きく以下の2つが挙げられます。

  • 各プラットフォームに合わせて、個別にスクラッチでAPIの開発を行う
  • ソーシャルログインに対応したSaaSやECカートシステムなど、外部サービスを活用し導入する

ソーシャルログインは、各プラットフォームがAPIを公開しているため、外部サービスを利用せずともドキュメント等をもとに自社開発することが可能です。この場合、外部サービス利用のためのランニングコストがかからない点がメリットです。

一方弊社では、後者にあたるSaaSサービス「ソーシャルPLUS」を提供しています。複数のプラットフォームに対応したソーシャルログインをまとめて導入できる点や、導入後のメンテナンスコストが削減できる点など、開発工数の観点でメリットがあるため、ここ最近は外部サービスを活用してソーシャルログインの導入を検討されるケースが多くあります。

2.ソーシャルログイン導入時に検討すべきこと

2-1. 対応するプラットフォームの選択
まずは、自社サイトとプラットフォームのユーザー層に応じて、利用されやすいソーシャルログインは何か?を検討してみましょう。

たとえば、LINEは年代・性別問わず多くの人々が日常的に利用しているため、LINEログインがあれば比較的幅広いユーザー層に対応できます。
Yahoo! JAPAN IDは、PCでの利用が多いため、PCユーザーが多いサイトの場合はYahoo! JAPANログインを導入しておくケースもあります。

参考:ソーシャルログイン利用状況調査2021
参考:全種実装する?あえて絞る?ソーシャルログイン実装組み合わせランキング

次に、ソーシャルログインを通じてどの情報を取得・連携したいか?という目的をもとに検討します。
フォームアシストとしての機能を充実させたい場合は、取得できるプロフィール情報が多いプラットフォームを選択しましょう。
ソーシャルログインで取得できるデータ
LINEを活用したCRM施策を強化したい場合は、直接取得できるプロフィール情報とは別に、自社顧客IDとLINEアカウント固有のID(userId)の紐づけができるかどうかを重視します。

プラットフォームごとの特性にも注意が必要です。
たとえば、iOSのアプリを提供していて、かつソーシャルログインを導入したい場合は「Appleでサインイン」の導入は必須になります。

参考:Appleでサインインとは?機能や特徴、導入のポイントを解説

また、Facebookは実名制の登録が原則となっているため、会員登録の際にFacebookログインを利用すれば正確な個人情報が取得でき、Facebook広告との連携がしやすいというメリットがあります。
一方で、Facebookログイン実装に伴うFacebook側の審査や「コンプライアンスチェック」によるレビューが昨今非常に厳しくなっているので、その点の知見の有無や対応工数も考慮して実装を検討することをおすすめします。
2-2. 効果的な導線設計
導線設計の際は、ソーシャルログイン機能それ自体の実装だけでなく、ユーザーがスムーズにソーシャルログインを使っていただくためのUI/UX、コミュニケーションデザインまで考慮していくことが大切です。

たとえば、ソーシャルログインを利用して新規登録を行ったユーザーが、スムーズに再ログインできるのか?別のソーシャルIDを連携したくなった際はどうすればよいか?などユーザー目線で実装を行わないと、利便性向上のためにソーシャルログインを導入したのに、かえってユーザーを混乱させてしまいかねません。

また、既存会員のユーザーが別のソーシャルIDを複数連携させたケース、退会手続きをするケースなど、新規会員登録時以外の様々な導線にも意識を配る必要があります
こうしたパターン別のソーシャルログインの利用方法については、ユーザー向けに専用のヘルプページを設けて、利用方法を詳しく解説しておくと良いでしょう。
ソーシャルログイン導入に必要な要素の例(一部)
2-3. メンテナンスと仕様変更への対応
ソーシャルログイン導入検討の際には、初期の実装・設計だけでなく、プラットフォーム側の不定期なアップデート・仕様変更のキャッチアップと対応が継続的に必要になることを前提に、開発・運用体制を整えましょう

仕様変更があった場合は、都度調査と開発が必要になります。それに対応できる体制が整えられるか?ソーシャルログインのメンテナンスのためだけに、開発人員を確保できるか?については、開発部門やシステム会社としっかり相談しましょう。

ソーシャルログインに関連するプラットフォーム側の仕様変更は不定期で、かつ内容もその時によって様々なので、対応時の開発費用の試算も都度になりコスト感が見えにくいという懸念があります。
ランニングのコストカットを狙うためにスクラッチ開発にしたことで、かえって予期せぬコスト発生が起きてしまう可能性も多分にあるため、外部サービスを利用した場合のコスト感や開発リソースもあわせて比較検討してみることをおすすめします。

参考:ソーシャルPLUSと自社開発のコスト比較
2-4. セキュリティ対策
IDの書き換えによる"なりすまし"のログインや、IDの特定、トークンの入手ができないよう対策が必要です。
認証技術に関する確かな知見とセキュリティへの配慮が必要なため、自社開発の場合はそれらを社内でカバーしていけるか?外部サービスを利用する場合はセキュリティ対策に懸念がないか?をしっかり確認しておきましょう。

3.導入の段階で躓いてしまいがちなポイントと解決方法

3-1. 開発リソースの確保
多くの企業の場合、ソーシャルログイン以外にも本来の事業としてコアの開発業務があるため、それらと並行して進めようとしたり、他に緊急対応が生じたりした場合、ソーシャルログインの実装はどうしても後回しになりがちです。
結果、いつまでも実装できずそのままソーシャルログイン実装自体が流れてしまう、というケースも往々にしてあります。

そうした懸念がある場合、ソーシャルログインの実装・運用部分は、SaaSやECカートなど外部サービス側の機能にまかせて、本来集中すべきコアの開発業務に自社の開発リソースをあてる、という選択をする企業も多くあります。
3-2. 調査・サポート
ソーシャルログインを自社開発する場合、予め決まった型が用意されていない中で、他社事例などを見ながら導線設計をしていく必要があります
各プラットフォーム側で決まった型を提供していたり、個別にサポートを受けられるわけではないので、ユーザビリティを追及するがあまり、前述の導線設計・整備に時間を要してしまうケースがよくあります。

すでに他社で実装・運用されている型を持っている外部サービスを活用すると、調査にかかる時間も削減しつつ、よりベストな実装をしやすい点がメリットです。
専用の開発ドキュメントやマニュアルが用意されているので、実装における抜け漏れを防ぎやすいですし、個別のサポートにも対応してくれることがほとんどなので、自社に合った実装のアドバイスをもらえるという安心感もあり、導入が進みやすいです。
3-3. 既存の会員基盤やCRMツール、ECカートシステムとの連携
ソーシャルログインは会員機能に大きく影響するものなので、会員基盤を管理する部門や、顧客管理システムなど各ツールを提供・開発する企業との調整が必要になってきます。その際に、別途カスタマイズ費が発生したり、要件定義などに時間を要することもあります。

CRMツールやカート側ですでにソーシャルログイン連携機能がある場合、追加コストもかからず標準機能の範囲でスムーズに実装・連携できるケースもあります
また、CRMツールやカート側で既にソーシャルログイン実装実績がある場合、ベストプラクティスやノウハウを具体的にアドバイスしてもらえるかもしれません。
3-4. 一部代理店・パートナーのみに公開されているAPIがある
自社開発などで導入を進めようとしたものの、本来やりたかったことが実は自社単独では難しく、一部の代理店やパートナーに依頼しないと実現できなかった、というケースがあります。

たとえば、Yahoo! JAPANログインで電話番号等を取得したい場合は、公式パートナー経由での申請が必要です。また、LINEログイン時に自動友だち追加機能、Profile+を利用したい場合も、LINE公式アカウントの代理店経由での申請が必要になります。

そもそも、そういうAPIや機能があるということ自体、一部パートナー企業にしか知られていないこともあるので、自社開発か外部ツール導入か検討する上で、知見のある企業に相談だけでもしてみるのはありです(実装が進んだあとでこんなこと知らなかった!となる前に…)

4.外部サービス利用を視野に入れる場合の検討ポイント

4-1. 価格
ソーシャルログインの実装・運用にかかる人件費・開発費に加えて、ソーシャルログイン導入により見込まれる会員獲得数、そこからの売上増加分を算出し、ランニングコストが適正かどうかを検討します。

また、ソーシャルログイン機能だけでなく、LINEのようにID連携によりCRM施策を行える機能があるサービスの場合、新規会員獲得だけでなくその後の売上にも直接つなげられるので、費用対効果が高いです。

弊社ソーシャルPLUSでは、LINEログインをはじめソーシャルログインを導入した場合のシミュレーションもお出ししていますので、お気軽にご連絡ください。

シミュレーションに関するご相談はこちら
4-2. 機能
前述のとおり、主にLINEやYahoo! JAPANに関しては、正規代理店を通して申請を行わないと利用できない機能や取得できないデータがあります。

導入検討している外部サービスが、ソーシャルログインに利用したいプラットフォームに対応しているかはもちろん、目的によってはLINEやYahoo! JAPANの公式パートナーかどうかや、LINEの自動友だち追加機能やProfile+等に対応しているかどうかについても事前に確認しておきましょう。
4-3. 利用中のCRMツールやカートシステムとの連携のしやすさ
導入検討中の外部サービスが、自社で利用しているCRMツールやカートシステムとの連携実績がある場合、個別カスタマイズ費を抑えつつ、実装がスムーズに進められる場合があります。

サービスによっては仕様の関係上、そもそも連携が難しいというケースもあるので、導入候補サービスに連携可否や連携実績を問い合わせてみることをおすすめします

参考:ソーシャルPLUSの連携サービス一覧
4-4. サポート体制・ノウハウ
ソーシャルログインの予期せぬエラー(会員登録・ログインができない等)は、サイトのユーザーや売上への直接的な影響範囲も大きいため、即座に的確なサポートをしてもらえるかどうかが重要です

また、初期の導入だけでなく導入後の活用・運用面でノウハウを継続的に提供してもらえるかも確認してみましょう。
導入社数が多いサービスだと、実績・ノウハウが豊富なので、自社にとってよりベストな実装方法をアドバイスしてもらいやすいです。せっかくソーシャルログインを導入するならば、導入後も意図した成果を上げユーザー満足度をしっかり高めていくためにも、知見が豊富で信頼できるパートナーになり得るサービス提供会社を選んでいただきたいです。

5.さいごに

ここまで300社以上のソーシャルログイン導入を支援してきた立場から、ソーシャルログイン導入検討時に押さえておきたいポイントをご紹介させていただきました。
ソーシャルログイン導入に関しては、特に適切な導線設計をしないと意図した効果を得にくくユーザビリティをかえって損なう可能性がある点、そして初期の導入以上に継続的なメンテナンスの負荷が非常に高いという点に注意して、導入を検討いただくと良いかと思います。

最後に手前味噌にはなりますが、ソーシャルPLUSはソーシャルログイン導入のノウハウや、各プラットフォームに関わるナレッジが多数あり、実装時の技術的なサポートだけではなく運用開始後もずっとサポート窓口をご利用いただくことができます。(当社はエンジニアがサポート対応しています)

また、ソーシャルPLUSはLINE Biz Partner ProgramのTechnology Partnerに認定されており、LINE公式アカウントに関わるノウハウやサポートに強みがあります。

ソーシャルログイン導入だけでなくLINE経由の売上向上も積極的に支援していますので、ぜひソーシャルログイン導入をご検討の際は、お気軽にご相談いただければと思います!

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